新型コロナ大不況のメモ(4月12日)

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新型コロナ大不況のメモ(4月12日)

 

(1)新型コロナ以前の経済状況

●リーマンショック(2008年)とは、単純に言って「バブル崩壊」であった。資本主義は、定期的にバブルが発生・崩壊を繰り返す宿命にあるという説を読んだ記憶があります。リーマンショックによる不況を克服するため、アメリカは、金融の量的緩和によって、住宅ローン担保証券を大量購入する政策をとった。つまり、リーマン・バブルよりも大きいバブルで、リーマン・バブルを覆い隠した。そして、アメリカのみならず、世界は巨大なバブルとなった。日本もその一翼を占めることになった。

 

●2013年、安倍首相・黒田日銀は、「2年で2%」の大金融緩和を実行した。その結果、今や(2019年)、日銀は国債残高の約47%を保有し、そして、日本の株価総額(約500兆円)の5%を保有するに至った(※)。ついでに言えば、GPIF(年金積立管理運用独立行政法人)は6%を保有している。

日銀の大金融緩和は、当初の目標達成に失敗し、悪い予感が的中し、バブル発生・バブル巨大化となった。株価は上昇、東京マンションの高騰(不動産バブル)となった。なお、安倍バブルは、オリパラ後に崩壊するとの予測が多くありました。

 

※日銀は膨大な株を保有した。日銀が株を売却すれば株価下落となるので、売るに売れない立場となった。株価が下落すれば日銀が買い支える構造ができてしまったので、「投資のプロ」(=外国人投資家=米投資顧問会社)にとっては、実に、安直に設けられる日本株となった。日本の富は、実にスムーズに外国へ流出していった。米国の兵器を爆買いしたことは、分かりやすいので、大きな批判を招いたが、株売買による富の流出は、あまり騒がれない。

 

(2)新型コロナ大不況、どうなるか。

 すでに、大不況になってしまった。だから、街の様子を見るだけで、大不況の実情がおおよそ分かります。注意しておきますが、大不況は始まったばかりです。数か月後は、「恐るべき惨状」の可能性が大です。

●株価下落(株バブル崩壊)

●バブル崩壊となると、金融機関の破綻。地方銀行、信金、信組は大丈夫か。

●インバウンド(訪日外国人観光客)のゼロ。彼らの各種消費が消滅する。ホテル・旅館、百貨店・飲食店などは大打撃。

●家計の消費支出は間違いなく減少。そうなると、消費者物価下落、賃金下落。

●失業者増加。コロナ以前は、人手不足だったのに。

●貿易量減少。日本の貿易相手は、第1位中国、第2位アメリカ、第3位韓国です。コロナ以前から、日本は、中国・韓国と喧嘩していたが、貿易縮小にどう影を落とすか。

●東京オリパラの1年延期の影響はどうか。はたして、1年後、本当に実施できるのか。

 

(3)基本的対策

●「原発、武器輸出、カジノで経済成長」という妄想を捨て去る。どうして、こんな奇妙な政策を実行するのか、理解不能です。

●新エネルギー(自然エネルギー)の開発普及。経済史を学べば、エネルギー革命=経済発展です。それにしても、「原子力村」は、依然として大きな力があるなぁ〜。

●情報化の推進。新型コロナで明確になったことの一つは、日本社会が、他国に比べて、情報化が非常に遅れている、ということです。コロナ対応で、テレワークや学校のタブレットを普及せざるを得なくなりましたが、はたして上手くいくかどうか。

●景気対策としての公共事業。耐用年数が近い橋梁、トンネルの補修など、当たり前ながら、優先度の高いものから行う。

●格差拡大の是正。中間所得層が減少し低所得層が増加の一途です。いろいろな施策を動員して、分厚い中間層を形成する。学者の間では、ベーシングインカム、負の所得税、が構想されています。

●税制改正。

’収1億円以上の人の所得税実行税率は、平均的所得の人よりも低い…という奇怪な現象を解消しなければならない。こうした超高所得者(年収1億円以上)への各種優遇策を解消することが、最優先すべきことです。税制は、とかく消費税一辺倒になりがちですが、最優先は、これです。

環境税。私は、もう10年以上前、法定外目的税として杉並「レジ袋税」を提案したことがあります。それが、杉並「レジ袋有料化」となりました。今般、全国的に有料化になりました。「税」ならば税収を環境のため使用できる。「有料化」ならスーパー・百貨店の儲けになるだけ。同じ「レジ袋削減」効果があっても、「税」と「有料化」とでは、根本的な違いがあります。

●「予防の砦」を造る。

 福祉の「最後の砦」は、生活保護です。私は、「最後の砦」の前に「予防の砦」をつくるべく動いています。生活保護基準収入額の1.15倍〜1.2倍あたりに、「予防の砦」をつくる。実は、この「予防の砦」は実際にあるのですが、「誰も知らない」という「世にも不思議な物語」となっているのです。知られているのは、「義務教育の就学援助」だけです。国民健康保険・後期高齢者医療の減免制度、無料低額診療制度に関しては、「誰も知らない」あるいは「誤解して知っている」という状況です。制度や窓口を整理整頓するだけで、「予防の砦」ができます。むろん、個々の中身の改善も必要です。

●信頼に基づく国際協調

「自国第一主義」「○○ファースト」では、上手くいくわけがありません。トップとトップの「お友達感覚」だけで、上手くいくわけがありません。広範な国民相互の信頼に基づく国際協調が必要です。

 

(4)緊急対策

●実態不明。政府は、非常事態宣言、及び108兆円の緊急対策を出した。しかし、対策には、「おおよその実態把握」が必要です。巷間言われていることですが、東京オリパラのため、PCR検査数を「もっともな理由」で極力、抑えた。「もっともな理由」に関していえば、誰も分からない、納得していない。外国と比較して、極端に少ない感染者数・死亡者数で、2月下旬(オリパラ延期直後)に、「この1〜2週間が山場」「全国一斉休校」を実施した。だから、大半の人は「公表されている数字は氷山の一角」と思った。「おおよその実態把握」が分からないまま、緊急対策・非常事態では、「盲腸だか腸閉塞だか分からないが、とにかく外科手術だ」に等しいのではないか。実態が分からぬまま対策では、間違いを起こす。

●現金支給。しかし、事ここに至っては、新型コロナ大不況到来は間違いない。緊急対策に現金給付、緊急融資が盛り込まれている。現金給付に関しては、いろいろ意見が出ると思う。

私が思うのは、収入が住民税非課税世帯並みに低下した人に30万円支給の件に関して、「元々、住民税非課税世帯の人は、どうなんだ」ということです。たぶん、制度設計した人達は、千円のお金に苦労したことがないのだろう。

●不良債権処理。1990年のバブル崩壊後、最大の焦点は不良債権をどうするか、であった。新型コロナ大不況は安倍バブル崩壊でもあります。最終的には、不良債権処理に行きつきます。太田哲二のHPの「3月21日、債務者救済(借金処理)が最重要」をご覧ください。いずれ、このことが最大焦点になります。

●上限金利。経済弱者の多くは、カードローンやサラ金から、年利息18%の借金をしています。また、融資を受けたくても審査でダメの人もいます。利息制限法の上限金利を引き下げて、年利息10%にする必要があると思います。不思議なことに、誰も言いません。

●ベッド不足。感染症病床の不足。「太田哲二レポート」(3月7日号)で書きましたが、病床不足は100%確実です。中国の武漢市のニュースを見れば容易に分かることでした。一般病院が、病床の一部を新型コロナに対応させるには、リスクと同時に損害・逸失利益で莫大な費用がかかります。国も東京都も知らんふりです。杉並区は、大決心して20億円を超える独自財源を投入します(4月13日区長記者会見、4月20日臨時議会)。

●心やさしき人。新型コロナが終息した時、心やさしき人・国際協調の人が増えていますように。「自分ファースト」「自国ファースト」のエゴイストが減っていますように。(以上)


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