日本の大学入試の異常
(1)最も重要なことは、「自ら考える」である。
イメージ:ロダンの「考える人」…地獄の門(人々が苦しみ悶えている)で考えた。
(2)日本だけが、マークシート方式
各国の大学入学者選抜に係る共通試験について
ドイツ…記述式+後述式
フランス…記述式
イギリス…記述式
アメリカ…マークシート式+記述式
日本…マークシート方式
(3)フランスの共通試験は「バカロレア試験」という名称で、哲学が土台である。
フランスの高校では、哲学が必修である。
(4)2017年のフランスのバカロレアの哲学の問題
3問出され、その中の1問を4時間で答える(作文を書く)
◎人文系の哲学の問題
1、認識するには観察するだけで十分か?
2、自分にする権利があることはすべて正当なのか?
3、ジャン・ジャック・ルソー『人間不平等起源論』からの抜粋の文章を読んで解説を書く。(抜粋の文章は省略)
◎経済社会系の哲学の問題
1、理性はすべてを説明することができるのか?
2、芸術作品は必然的に美しいのか?
3、トマス・ホッブス『リブブァイアサン』からの抜粋の文章を読んで解説を書く。(抜粋の文章は省略)
◎理系の哲学の問題
1、権利を守ることは、利益を守ることなのか?
2、人は自らの文化から自由になることができるのか?
3、『ミシェル・フーコー思考集成』からの抜粋の文章を読んで解説を書く。(抜粋の文章は省略)
※フーコーは20世紀フランスの哲学者です。
日本でも、義務教育では「考える力」をそれなりに育んでいるが、大学入試センター試験のマークシート方式によって、「考える力」が減退し、知識暗記量が重んじられる。
そんなことを、平成29年(2017年)10月11日杉並区議会決算委員会で質問(演説)しました。教育長は、すべての知識の土台に哲学がなければならない、と答弁しました。
- 2017.10.14 Saturday
- 太田哲二レポート
- 22:51
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- by 太田哲二